フランケンシュタインの誘惑 マリー・キュリー

皆さんJAFメイトを愛読されていますか?私は結構これ、楽しみにしています。

12月号は結婚されたばかりの千原ジュニアさんと久保ジュンさんのトーク。

「(ネタについて)他の芸人さんと違うことをやってやろうとか?」と聞く久保ジュンに

千原:「そうですね。他の人がやっているからやめとこうというのはもちろんあると思います。僕もその中からかぶっていないところを探して探してきたら、まさかの、人生で一番大きな結婚で、こんなにかぶるとは(笑)」

久保:「千原さんのすぐあとに、福山雅治さんのご結婚がかぶりましたものね(笑)」・・・

私は何もここで 千原さんご結婚おめでとうございます!というのが言いたいのではありません。同志さんブログの中でこういう風に「かぶっているからやめておこう」という暗黙の了解があるのだろうか?という疑問がふと、頭を巡ったので。

 フランケンシュタインの誘惑」いかがでしたか?と吉川晃司さんが感想に飢えている。 どなたか愛の手を!!

 

さて。一応吠えてみたところで私がこの感想を書くのが遅くなった言い訳を。

昨日予約していた書店から「アエラスタイルマガジンが届きました~」とTELを頂いたものの、いきなりの根雪となってしまった北海道。タイヤ交換がまだのご家庭も多くうちもご多分に漏れず、夏タイヤである。これでは取りにいけない。徒歩20分で書店まではたどり着くものの、体調不良の今 雪道をせっせと歩いて無駄に体力を使って 更に悪化しても困る。

モヤモヤしながら安静と睡眠を取るために寝ていたのでアエラの感想も、フランケンの感想も、書けませんでした。

毎年根雪になるのは、12月も半ばだと思っていたけど 今年は本当に意外です。これも温暖化のせいかな~と思う。ドカ雪ゲリラ豪雨など北海道のお天気も変です。それらが温暖化のせいだというのは一概には言えない、とはウェザーニューズ社長の草開千仁さんの談ですし、地球が今、寒冷期なのか温暖化なのかというのは議論もあるとは思うけど、一応COP21では地球温暖化対策に向けて各国のCO2削減目標を出しているようなのでやはり今、温暖化対策は急務なんだろうな、という前提を元にここでは書きたいと思います。

それとマリー・キュリーとどう関係があるの?と思う方もいるかも知れないけど、おおありです。

キュリーが発明したラジウム放射能は今現在 「原子力発電所」という形で今尚 私たちに問題を投げかけているので!!つまり日本のエネルギーミックスと切っても切れない話なので。

 

NHKクローズアップ現代」でも取り上げていたけど、アメリカは次世代エネルギーの柱を「再生可能エネルギー」にシフトしていくそうです。(その為にここ2年で5兆円もの投資をしている)ドイツなどが早くから再生可能エネに動いていたことは周知の事実だと思うけど、シェールガスに頼るのかと思っていたアメリカも、再生エネにシフトしようとしていることは意外でした。

対して日本は発展途上国にCO2を沢山排出する石炭火力発電所をこれから輸出しようとしていて、先進国の中では変な動きをしている。(と、先進諸国の皆さんから批判されているそう)

 アメリカは太陽光発電のマイナス面として「安定供給出来ない」という点も「ITによる管理」を使うことで弱点を克服しているそう。

 

話が逸れました。

キュリー夫人よね。番組では「科学者の知的欲求とは?」と言っていた。

私の母校では「知的好奇心を持とう」というのが確か校訓で、当時なまけものの高校生だった私は「ふ~ん」と思うだけだったけど、今大人になってみて、知的好奇心を持つことは生きる力になるんだな、ということを実感します。地球温暖化についても無知のままだったら私たち世代は生き残れるかも知れないけれど、子供たちや孫の世代は暑くて無事に夏を越せるのかわかったもんじゃない。(海に沈んでこの地球から滅亡してしまう国がある、とか難しいことは考えずとも、あなたの息子さん・娘さんが生きづらくなる、と思えば そりゃ気になるでしょう)

 

「科学者の知的欲求」は凡人の私たちとはその熱量が違うとしても人間にとって捨てがたいこの欲求に、キュリー夫人は支配され、科学に魅了されていたことは事実だと思う。同時に尊敬し、同志でもあった夫ピエールが事故死したことも大きかったのかな。放射能の研究を続ける時間は ずっと亡くなった彼の傍にいるような気がして慰めになっていたのかも知れないなとも思った。慰め、という弱い動機でなく、この研究を追求して、怪しく光る青い物体の正体を掴むことこそが 自分の使命だと思ったからあんなに没頭していったんだとも思う。

それにしても飛び散った脳にキスをするキュリー夫人はちょっと常軌を逸していて、流石に普通の人とはちょっと違う気がしたんですけど・・。

 

ラジウムパン、ラジウム入り化粧品をこぞって当時の人々が求めた、というところもあまり深く考えず話題のものに飛びつく人間の悲しいサガを見てしまった気がしてううむと思いましたね。知識がない、ということはこんなにも恐ろしい。内部被曝をするものを喜んで買い求めた当時の人々は悲しいですね。でも素人には調べる術がないので分からない。疑う、ということは大事だな、とも思いました。

ラジウムを文字盤に塗った腕時計を作る職人女性たちが、ラジウムの付着した筆を舐めて作業したがために、次々と病で倒れるところも悲劇。

ここでふと、

ラジウム時計の放射線が少量だったため、科学者はそれが原因だと思わなかったが次第にそれが原因で病になり次々と倒れた

という下り。え?今もなお同じ議論がされていませんか?ということで気になりました。微量の放射線は危険か否か、については医者たちの間でも議論がされて結論が出ない、ということだけど この時代既に筆を舐める、という微量な量の放射線が死を招いていた、という事実。これはちょっと衝撃でしたね。

 

それから前回のフランケンシュタインでも話題になった「科学者は競争している」ということについて。 

昔、政治の世界で「科学立国日本は一番じゃなきゃダメですか?二番じゃダメですか」という発言が話題になったけど、科学の世界ではこの2番じゃだめなんだと思う。

佃航平たちの技術が一番最初に特許を得、それが彼らを守ったように、科学というのは

「世界中で一番最初に私が見つけた」というのが最も大事で、原子爆弾を開発した当時のユダヤ人たち(オットーハーンら)にとって「一番」であることは重要だったはず。

そういう人間の持つ「欲」が、「知的好奇心」と結びついて 偉大な発見に繋がる訳なんですね。

 

ここで番組ではもう一つのテーマ

「研究成果を客観視する難しさ」について取り上げています。キュリーの夫ピエールは先見の明を持っていてこの放射線は人間にとって非常に有害でもある」ときちんと世間に訴えていたようですけど、私たちは科学者が凄い発見をしてノーベル賞を取ろうものなら「凄い凄い!」と思って両手をあげて喜ぶだけ。そこに負の面があることには気づけません。

 

例えば先日打ち上げ成功したH2Aロケット。吉川晃司さんが以前おすすめしてくれた映画(名前を忘れた)で外国の少年がロケットを飛ばす夢を果たしたそれにも描かれていたけど、元々ロケット開発は旧ソ連とアメリカが軍事力を競うものとして開発競争をしていたのが始まり。日本のロケット開発がなぜ遅れをとったのか、ということについても第二次世界大戦後の敗戦の日本にアメリカが開発を許さなかったから、ということを考えても、ロケット開発と軍事とは切り離せない。

そういう負の面があり、今後危惧されることについても 私たちはロケットの成功を喜ぶと共に考えてい かなければ、また気づくべき大きな点だな、とも思います。

 

また大村さんが開発し、ノーベル賞を頂いた薬のことについても その「光」の反面、薬剤の多用は抗生物質が効かない新たな耐性菌を作り出すという「闇」の側面もあることになかなか気づかない私たち。

 

科学にはこういう「光」と「闇」がついて回るということも フランケンシュタインの誘惑では毎回言っていると思います。

もちろん放射線がガンの治療に役立つという「光」の反面持つ「闇」は言わずとしれたところ。。

 

後に・・

キュリーさんの研究ノートからは100年たった今も尚 放射線が出続けている

ので、閲覧は直接は出来ないということは本当にぞっとするし、怖い。

キュリーさんのような熱量を持って、放射能を制御出来る神業を成し遂げられたら人類は生き延びられるのかも知れないけど そこまでにはまだまだ到達しないのね、と思い知らされます。

 

某雑誌で佐藤優さんが

そのうちイスラム国の手に核が回る

という文字を見て、ぞっとした私。

 

とりとめもなく長くなりました。

ではまた